漫画版Dr.STONE を読んだ感想!

アニメの第三期、始まりましたね。

龍水登場でますます盛り上がってきたDr.STONE

これまでのおさらいをしておこうと漫画を読み返したら、

面白過ぎて結局、全巻一気読みしてしまった私です。

 

なのでこの際、その感想をまとめておきたいと思います。

 

改めて一気読みしてみて感じたのは、

この漫画は究極の人間賛歌だったということ。

 

どんな絶望的な状況にあっても決して諦めない。

むしろ楽しみながら前へ前へと進んでいく爽快感。

 

敵役も、ただ憎むべき、排除すべき敵として登場させるのではなくて、

ちゃんとリスペクトを持って描かれているのがいい。

 

現代的、米国ドラマ的というんだろうか。

ラノベの俺TUEEEと一見同じようでいて、真逆な精神性なのが面白い。

 

物語のあらすじ

ある日、謎の光りによって、地球上の全人類が石にされてしまう。

そして3700年後。

石化から蘇った石神千空は、全ての文明が滅びてしまった世界に

たった一人放り出されてしまったのだった。


 

 

崩壊した文明を再構築する物語。

 

普通の人間だったら絶望して発狂してしまうところなのに、

「滅んだのならば、もう一度、一から作り直せばいい」とばかりに、

未来を見据えて、今、手の届く範囲からクラフトを始める。

その姿に痺れる憧れるぅ、ですよ。

 

かつての文明の発展をなぞる様にして、シヴィライゼーションしてゆく

のは読んでいて楽しいし、シヴィライゼーションを視覚的に、読者に分かり易く

伝えるためのロードマップ表現もお見事の一言です。

 

 

神頼みはしない。頼るのは、科学=己の知性のみ。

知は力なり、これほど現代的なテーマはないのではないだろうか。

 

どんな絶望的な状況にあっても諦めない

常にポジティブにベストを求める。

とっても80s・90sのジャンプ的だなぁっておもう。

 

少年漫画の王道的なストーリーも読んでいて心地がよい。 

「強敵」と書いて「トモ」と読むあの感じ。

主人公たちが成長(文明発展)しながら未知の世界へ冒険に繰り出す。

 

ドラゴンボールスラムダンクのイズムが脈々と受け継がれているのを感じます。

 

 

Dr.STONEがこれだけヒットしているのが、ジャンプの王道展開をちゃんと

やっているからだけかといえばそれだけではなく、現代の空気感とも見事に

マッチさせているからだと言えます。

 

現代日本では、多くの人々が閉塞感を感じ、陰鬱な空気が社会全体を包んでいます。

就職難や格差社会、孤立や疎外感など、一人一人が様々な問題を抱えている。

しかしこの作品は、そんな閉塞感にあえぐ人々の心に希望を与えてくれるのです。

 

千空たちが、文明が滅んだ世界で己の力で生き抜いてゆく姿を見せてくれるのは、

なんとも清々しい。

 

それはコミックス最初の方、コハクの千空へ向けたセリフ

『君の、その一歩一歩問題解決へと楔を打ち続ける、揺らがぬ信念がだよ』

にも表れていると思う。

 

 

困窮し、視野が狭くなり、より感情的になっている現代人。

そんな日本社会の空気感にNOを叩きつけるカタルシス

 

みんな心の中で、押しよせる絶望、閉塞感をぶち抜く希望を求めている。

だからこそ、何もないところから一つ一つステップを踏んで文明を築いて

ゆく姿に爽快感とポジティブを感じている人が多いのではないだろうか。

 

己の力で立ち上がって、自らの足で歩んでゆくことのワクワクと充実感。

 

「Dr. STONE」は、息が詰まる現代社会に生きる人々に、自分もあんな生き方

をしよう、というパワーを与えるストーリーであると言えます。

 

これこそが人間賛歌!!

 

科学技術の力(テクノロジー)を信じ、仲間と協力して、問題を解決しよう

とする千空たちの姿は、多くの人々に勇気と希望を与えてくれるからこその

大ヒットだと思いました。