【感想】兇人邸の殺人【小説】

兇人邸の殺人


面白かった、というか感情が揺さぶられた。
なぜだろう?

この小説を読んだきっかけは、映画【屍人荘の殺人】をみたから。

映画が面白かったので、このシリーズに興味を持ち、その最新作であるこの本を読んだ。

 

この作品、一言で言えば『サバイバルホラー』小説。

読んでて何となくバイオハザード3を思い出した。
自分のヘタな操作でラクーンシティを右往左往するジルの様子が、館内を右往左往する主人公・葉村くんの姿とダブったりして。ムネアツだった。

 

まずは『兇人邸の殺人』がどういう話かというと……
ある出来事により、殺人鬼が潜む館に閉じ込められた主人公たちが、館から何とか脱出しようとする話。
これだけ聞くと、バイオハザードというよりクロックタワーみたいだね。


キーワードは2000年代ノスタルジー
読んでて、2000年代のアニメやゲームを彷彿とさせる雰囲気があってとっても懐かしいと感じた。
物語のスパイスとして二組のボーイミーツガールが織り込まれてて、それが2000年代ノスタルジーを感じさせたのかもしれない。

 

また、ミステリーとしても秀逸で、殺人鬼の他にも、仲間内にもう一人殺人者が潜んでる! 誰だ!! って感じで話が進んでく。
ここでヒロイン兼ミス・マープル役の剣崎さんが大活躍するわけですね。
館は本館・別館に分かれていて、殺人鬼が潜む別館に取り残されてしまった囚われの姫状態の剣崎さんが安楽椅子探偵として活躍し、殺人の謎を説いてゆくのも上手いなと思った。

 

この作品を読んでいる最中、私の脳内では、プレステ1時代の荒いポリゴンで出来たキャラクターたちがPS1ポリゴンで出来た館内を動き回ってました(笑)

90年代後半から2000年代前半に青春時代を過ごしたプレイステーション1世代ならば、読んでみて損はないと思います。てかオヌヌメです!